画像処理

画像処理とは、画像に対して電子工学的な処理を行い、画像データの変換や画像情報の抽出を行う手法のことです。これにより、画像を所望の形に加工したり、必要とする情報を抽出することが可能となります。本研究室では、超解像技術、タオル上の毛髪検出、がん細胞の計量などについて研究しています。また、一部のテーマは企業や大学病院との共同研究です。

超解像

監視カメラの映像や衛星画像は、設備にかけられるコストや撮影環境などによる影響から画像の品質が悪く不鮮明になってしまうことがあります。そのような低品質な画像・映像を図1のような超解像技術を用いて高解像化させ品質を向上させることにより、対象の判別をしやすくする研究に取り組んでいます。超解像技術により様々な撮影環境において、カメラなどの設備コストを抑えながら高品質画像を取得することができるようになると考えています。

図1. 超解像処理の概要

タオル上の毛髪検出

飲食店や医療施設等で用いられる布製のタオルはレンタル品が一般的であり、使用された後、タオルはレンタル業者に回収され、洗浄、検品、包装の工程を経て再利用されています。このうちの検品の工程では、金属片、毛髪、破れ、汚れなどに対する検品が行われています。現状、金属片は金属探知機によって検出されており、毛髪、破れ、汚れなどに対しては目視による検品が行われています。しかし、目視による検品では図1に示すように、タオルに対して毛髪が小さく見つけにくいため、見逃しが起こり、不良品が発生してしまいます。こうした問題を防ぐために、本研究室では、検出精度とコストに着目した2つのアプローチからシステム構築を試みています。

図2. タオル上の毛髪画像
図3. 毛髪検出アルゴリズム